家族葬とは
悲しい別れは突然訪れるものです。
大切なご家族が亡くなられて、悲しみの淵にいるときでも考えなくてはならない葬儀のこと。
当然事前に準備ができるわけでもなく、そう何度も経験のあることではないので、残されたご家族がどうしたらよいか途方に暮れてしまう事も少なくありません。
葬儀の準備は急を要することですが、故人自身にとっても、ご遺族にとっても大切な儀式の一つです。戸惑う中で慌てて決めてしまうよりもしっかりと判断をした上で執り行われるべきです。
そこで、選択肢の一つとして、「家族葬」を検討されてはいかがでしょうか
家族葬は、近年で実際に行われた葬儀の約半数の方に選ばれている葬儀のスタイルで、家族葬を選ばれる方は急速に増えてきています。
では、いったい家族葬とはどういった葬儀のスタイルなのか、具体的にご紹介していきます。
家族葬とは
実は家族葬には、「これが家族葬」という決まりはありません。家族葬と普通の葬儀の違いですが、家族葬は参加するのがご家族や親しいご友人中心の少人数葬儀というのが特徴です。
そのため、規模の大小の違いのみで、執り行われる葬儀の内容は基本的に一般的なものと同じです。
ではなぜ家族葬が増えてきているのでしょうか。
○家族葬が選ばれる社会的な背景
家族葬が選ばれるようになった背景には、この日本の社会的な背景が大きく関わっているといえます。
大きな一つの要因は、「高齢化」です。
医療の革新的な発達で平均寿命が長くなり、4人に一人は高齢者と言われるほどに高齢化の進んでいる現状。昭和50年の時点で全死亡者の25%程だった80歳以上の死亡者が現在では60%まで増えています。
高齢になると行動範囲が狭くなり人付き合いも少なくなっていきますし、故人の子供も定年を迎えている場合も多いので、かつての職場の関係者に改めて声をかけることもありません。
そしてもう一つの要因は、「人付き合い・血縁関係の希薄化」です。
近年では、都市部になるにつれて地域との交流を持たない世帯が増えてきています。
仕事は多様化し、各個人の生活スタイルは様々で、出勤や帰宅の時間はバラバラで24時間買い物もできるため、戸数の多いマンションに住んでいても同じ階の人をあまり見たことがないということも多いのではないでしょうか。
近所の方に訃報を伝える必要がなくなって、葬儀の参列者は自然と少なくなっています。
また、核家族化の進行によって親戚が少なかったり、親戚付き合い自体も希薄になり、一家族が交流を持つ範囲が狭まっています。
こうした理由から、多くの人が家族葬を選んでいるのです。
○家族葬は負担が少ない
小規模な家族葬は他にも、喪主側の負担が軽減できるという点でも選ばれています。
葬儀にはお金と人手がかかり、多くの喪主は精神的にも肉体的にもかなり疲れてしまいます。ですが家族葬では参列者が少ないので、対応がしやすく気疲れすることもあまりありません。
そうすることで時間的余裕が生まれ、喪主自身もゆっくりと故人を偲ぶことができます。
故人の生前好きだった曲をBGMにするなど、より故人の遺志に沿ったお別れができるというのも選ばれる理由の一つです。
また、規模を小さくすることで費用が抑えられることもあります。
大規模な祭壇や参列者への香典返しや食事の用意などおもてなしの用意をする必要がないため低価格で葬儀を執り行うことができます。
家族葬を選ぶ方は年々増加しており、斎場や葬儀会社の方でもニーズに合わせて色々なプランを提供しています。
例えば斎場と火葬場を移動する際にはバスなどで移動費がかかりますが、斎場と火葬場を併設することでそのコストを抑えたり、通夜や告別式をせず火葬だけ行ったりするプランもあります。このような喪主側の負担を減らす葬儀スタイルは、近年ますます選ばれるようになってきています。
葬儀会社によっては見積では安くても後から色々と費用がかかることもありますので、気持ちよく故人を送り出すためにも、事前の確認や他の葬儀会社との比較はしっかり行ってください。
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