葬儀と告別式は別物！どこが違うの？

『葬儀』と『告別式』はなぜ混同されやすいのか

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『葬儀』と『告別式』はなぜ混同されやすいのか

葬儀と告別式は、故人が安らかに眠れるように行う大切な儀式です。それぞれの意味や違いをしっかりと理解した上で進めることは、最低限の『故人への礼儀』でもあるのです。さて、ここでは、『葬儀』と『告別式』の違いについて分かりやすく解説します。「葬儀と告別式って名前が違うだけで同じ意味でしょ？」と認識している人は多いのではないでしょうか。結論から言うと、この2つは別物です。ただ、近年は『○時からは葬儀で○時からは告別式』という具合に、スケジュールや進行を明確に区切って進めるケースが減ってきていることから、同じものだと混同する人が増えているようです。

葬儀とは

葬儀とは、故人に別れを告げるための儀式です。ただ別れを告げるだけではなく、死後の幸せ、つまり冥福を祈るために行われます。様式は、宗教や故人・遺族の価値観によって様々なので、『葬儀とはこうでなければならない』という絶対のルールはありません。日本でもっとも一般的なのは、仏教式の葬儀です。お坊さんにお経を読んでもらう『読経』を行い、極楽浄土へと導くための儀式です。多くの場合、故人の遺族や限られた近親者のみで行われます。

告別式とは

告別式は、『故人に別れを告げる』という点は葬儀と共通しています。ただ、遺族や限られた近親者だけでなく、生前に親交のあった友人、会社の関係者、ご近所といった多くの人が参加しお別れを告げます。こうした人たちは参列者と呼ばれ、香典を渡したり焼香をしたりといった儀式があります。告別式には、どこまで親しかった人が参加できる・参加できない、という明確な基準がありません。極端に言えば『誰でも参加できる』という点が、葬儀との大きな違いでしょう。ただ、先ほども説明したように、葬儀と告別式を一緒の場で続けて行うことも多いのが実情です。ですので、告別式の参加者は、必然的に葬儀の場にも居ることになるケースが多いです。

お葬式の概念は変わりつつある

ここまでの説明からもお分かりかと思いますが、葬儀と告別式、この2つを合わせた儀式のことを本来は『お葬式』と呼びます。ですが近年は、時代の変化とともにその基本的な考え方が変わりつつあります。たとえば、新しいお葬式のスタイルを表すものとして代表的なものが『直葬』です。死後、直接火葬場へ行ってそのまま納骨を済ませるため、通夜と告別式は行われません。『参列者を集める時間や手間がかからない』、『会場レンタルや香典返しにかかる費用を抑えられる』といったメリットがあるため、多くの遺族に選ばれています。超高齢化による無縁化、葬儀プランの多様化、共働きによる多忙化、といった社会の変化は、ますます私たちのお葬式の概念を変えていく要因となりそうです。

葬儀と告別式のまとめ

お葬式の概念は変わっていきますが、葬儀や告別式の意味、お葬式の重要性は普遍的なものです。費用・時間の問題で告別式が開けなかったとしても、後日、故人と親しかった人を家に招いたり食事会を開いたりすることで、あらためて故人を見送る場を設けることもできます。大切なのはお葬式の形式そのものではなく、故人がもっとも安らかに眠れる方法で見送ることなのです。

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