終活とは
終活という言葉が、今ではすっかり定着しています。現代のさまざまな背景が要因となって、終活が定義づけられました。一方で終活では何をしたらいいのか、という疑問を持つ人もいます。そこで、終活の背景とやるべきことを5つ挙げて説明します。
終活と呼ばれるようになった背景とは
終活と呼ばれるようになった背景には、現代のさまざまな葬儀スタイルの多様化が挙げられます。生前に最適な葬儀スタイルを決め、葬儀後に財産や諸手続きなど、遺族の負担を最小限にするためでもあります。 「終活」という言葉が広く知れわたったのは、2009年の週刊誌の連載企画とされています。延命治療の可否、葬儀、相続などの希望や方針をまとめて、準備しておくことなどが終活の主な定義です。 総務省によると、2017年1月20日発表の65歳以上が占める高齢化率は27.4%で、世界一です。縁が希薄になった現代社会という事情もあります。さらに、2011年の東日本大震災もあり、不慮の死に備え、終活が再認識されるようになりました。
終活でやるべきこと5つとは
それでは、終活で大事なことはなんでしょうか。やるべきこと多岐にわたりますが、次の5点を基本にするいいでしょう。
1.重要書類をきっちり把握してスムーズな手続きへ
生前にきちんと自分の財産を把握することが大切です。例えば相続では、故人に負債があり、法定相続人が何もしなければ、引き継ぐことになります。故人の負債を免れるのは、死亡を知ってから3カ月以内に家庭裁判所で相続放棄をした場合のみです。
▽主な重要書類
- ・不動産の権利書
- ・借用書
- ・預貯金の通帳や有価証券
預貯金口座は本人が死亡すると、ただちに凍結されます。故人の配偶者や子であっても、煩雑な手続きをしなければ引き出せません。このため、財産目録などを作成して、把握しておくことが大切です。
2.エンディングノートは終活の設計図として活用
最近ではエンディングノートの存在も注目されています。家族に感謝の言葉をつづったり、葬儀スタイルの要望、連絡してほしい友人・知人、財産の名目や処理方法など書き込めるものです。書店や文具店などでも、1,000円前後から販売しています。もちろん、普通の大学ノートなどに必要事項を記入して、保存するものいいでしょう。
3.遺影撮影はデータを複数の家族の端末へ保存
葬儀で家族が悩むのは遺影の選択です。スムーズな遺影を作製するため、2~3年ごとに遺影を撮影し、データで保存するのが最適です。配偶者、子の複数の端末に保存することがおすすめです。いつでも、どこでもデータを転送できるからです。
4.暗証番号・パスワードは手書き保存が安全
最近では、高齢者でもパソコンやスマホ、SNSやブログをしているケースもあります。暗証番号やパスワードが本人しか把握していない場合、解約することが非常に大変になります。該当者はこれらの番号をエンディングノートに記しておきましょう。
5.家族と終活に関する決め事を共有して伝えておく
終活を万全に進めるため、家族と決め事を共有しておくことが大切です。財産処理の方法やエンディングノートは完ぺきでも、その存在を家族が知らなければ全く意味がありません。家族と終活について話し合いをして、決め事を共有しましょう。
終活について
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